僕は以前ブラック企業に近い職場で働いていた。パチンコ屋なのだが朝早いしパワハラしまくりで僕の精神は恐ろしく病んでいた。その時。辞めると決心したが本当の理由は上司に話さなかった。それを、なぜか書きたい。

辞めると言う2ヶ月前。


朝起きるとやる気は全くなく疲れ果てている僕がいた。仕事がものすごく嫌いだった。行っても面白くないし自分に合わなかった。就職したのが地元ではなかったので上京してきた友達と飲んでグチを語る日々。
もう精神的にも限界なのだが辞めるにしてもこの先どうすれば良いかわからなかった。辞めたいんだけどどーしよーかなーという感じである。


何故辞めないの?


辞めたいのだがこの先どこに行けばいいかわからないし何をしたいのかもわからない。僕は職業を決める時本当に適当に考えた。なんでもいいから決めようくらいに考えてた。当たり前の話だが本当に適当に何も考えずに就職するとやりたい仕事な訳がない。しかも毎日が非常につまらなくなってくる。そうするとこの先どうするんだ?という暗闇が広がってくる。
多分真面目な人はここで自殺とか考えたりするのだろう。
人生は、今になるとわかるが仕事がないくらいでは死なない。しかし、この場合なかなか辞める勇気を持てない。
僕の持論だが仕事出来ない奴は即会社を辞めるべきだ。
いつまでも残っている奴というのは辞める勇気がない為ズルズルいるのだ。

辞めるという1ヶ月前


もうこのまま会社に行くと絶対体がおかしくなるサインがあちこち出る。僕の場合は何も考えたくない状態になり休みの日などボーッとする事が増えた。
体と精神が確実に病んでるのがわかるのだが面倒くさいのとお金がないのでなかなか決心がつかない。

その時天から辞めた方がいい司令がくる。

僕の大嫌いな上司の残留が決まった。そいつはアシスタントと呼ばれる最悪な奴でこいつと僕はあと1年はいなければならない。
ここで僕の会社の人事編成を紹介したいがまず、各店舗に店長がいてその下にアシスタントが2人いる。その下にヒラ社員が5人いてその下にアルバイトが10人くらいいる会社編成だ。僕はその中のヒラ社員に該当する。

そもそも何が嫌で会社が嫌いなのか?


原因はハッキリしてるのだが、まず、店長と異常に絡みづらいのだ。どうしても店長と絡まなければならない時があるのだが話しかけるなオーラが凄いので社員は皆話しかけづらい。それだけでかなり面倒くさいのだがそのアシスタントの1人がバカすぎて面倒くさい。仕事が細かいというのではなく、いるとなんだかんだ言ってきて面倒くさい状況を作る。それが毎日続くと嫌になってくるのだ。

辞めると決める3日前


僕は、辞表を書こうとコンビニで封筒を買った。しかし、本当に辞めるかどうか決心はつかない。次の就職は決まってないし金もない。本当にこんなんで大丈夫だろうか?色んな事を考えたがとにかく心が絶対やめろというので心に従おうと思った。この先この訳のわからない会社にいると確実に体を壊す為なんとしてでも辞める必要があった。

辞める1日目。本音はぶつけない作戦。


同僚とかに相談するとめんどくさいんで店長にいきなり言う作戦をとった。しかし、僕は店長とほとんど話した事はない。僕はその後の管理職で店長を経験するが店長とコミュニケーションをとれない組織はこの時やりづらくて大変だった経験を生かし誰の相談でも聞くようにした。多分何故コミュニケーションをとってこないかというと僕の事を虫ケラくらいしか考えてないのでそんな行動をとるのだろう。あながち間違えではない。
冷静になって今だからわかるのだがその店長も社員の僕に対して必要ないと思っているだろうし、僕も店長の事が嫌いな為コミュニケーションがうまくいくわけがないのだ。
辞める作戦とすると店長やアシスタントが嫌いだ!とぶちかますと面倒くさい事になりそうだからウソついて実家に帰る作戦でいこうと考えた。

ついに辞める当日がきた。


まず、朝早めに行き店長と2人で会う時間をとった。運が良い事になんとか2人きりになった。

あのー。お話があるんですけど。



何?



実は退職したいんですけど。


あー。そう。わかった。


それだけである。別に本当に何もない。止められるとかそう言うのはなかった。一番不安だった辞める理由も聞かれなかった。
本当に店長とはいつも2.3言しか話した事がないので、そんな感じだ。おそらく彼はやっと辞めてくれるか!くらいの気持ちなのだろう。お互いこれでよかったのだ。辞める理由も聞かれなかった。


不安なのは辞める理由を聞かれる事。



もちろんその話は色んな人にすぐ伝わった。同僚や先輩が辞める理由を聞いてきた。僕はウソをつくのが嫌だったので本当の理由を言いたかったが辞める事が第一優先な為本当の事は言わなかった。
今にして思えば本当の事を相談できる人も会社にはいなかったのである。
今にして思えば全部言った方が良い方向に言ったのかもしれない。しかし、もう面倒くさいからいち早く辞めたいという僕の心が本心を話すのを嫌がった。

基本辞表出してから1ヶ月後に退職。


辞表出したので1ヶ月後に退職と言われた。この1ヶ月は本当に気持ちが晴れている。だってもう行かなくて良いのだから。
しかし、このあと会社組織の取締役と専務という方に何故辞めるのかその理由をきかれた。僕は会社に不満があるわけではなく実家に帰りたいとウソの理由を言った。するとその人達は頑張れよ!と全く心にもない事を言った。本当の理由は永遠に封印される事になった。


何故辞める時本当の理由を言わないでウソついたの?


この時の僕の素直な気持ちはこんな会社どうでもいい。本当の事を言ってもこいつらにはわからない。と思っていた。それなので言わなかった。おそらく本当の事を言ったとしても上司は自分に都合の良い事ばかりに解釈して、全く反省しないだろう。その読みは当たっている。言って店長やアシスタントにも僕にも何のメリットもない。とにかく面倒くさい。その一点のみだった。

辞めてからどうなったのか?


とりあえず辞めて大学の近くの元いた場所に戻ってきて就職先をすぐ決めた。
意外に早く決まるのだ。お金はなかったのだが退職金で少し生活できた。
いまでもその時就職した会社に勤めているが環境が変わるとこれだけ変わるのか!というくらい仕事は良い方向へ変化した。

あの時本音を言ったらどうなっていたか考えた。



もしあの時本音を言って店長とアシスタントがウザいから辞めたいと言ったらおそらく店長とアシスタントは上から注意を受けるだろう。そしたらその原因を解決して僕はあの会社に残らせれたはずだ。とりあえず様子見で頑張れ!などと言われたと思う。
だから本音を言うのが嫌だったが店長もアシスタントも嫌な奴だと言えば彼らも少しは何かを感じたのかもしれない。しかし、僕はあの2人が嫌いな為彼らに何かをしてあげる必要もないと考えた。

嫌な上司はどうなったのか?本音を言わなくて正解だったのか?


僕は店長の事をなんとなく嫌いだった。第六感で嫌な奴だと感じていた。それは合ってるのだ。嫌な奴は嫌な奴なのだ。その上司は店のお金を盗んでクビになったと後から聞かされた。店長が僕の事を嫌いだからあんな態度だったのかもしれないが彼はまともな人ではやはりなかった。あの時僕が感じたことを誰かに話せば伝わったのかもしれない。


会社を辞める理由は本音を話すべきか。



辞めたくなったらすぐに辞めるべきだ。これは異論を挟まない。おそらくその場所はあなたにあっていないのだ。よく3年は同じ会社にいなければならないとか言われるがそんな事はない。例え辞めたとしても絶対に死なないのだ。それなので嫌になったら辞める。辞める勇気を捨てない。それが大事だ。
本気で辞めたい時に改善策を並べられて居残らせられてももちろん困る為時にはウソついて辞めるのも大事だがあなたが感じた事を上司に素直に話すのも大事だ。僕はその経験から今管理職をやってるが気になった事はなんでも話せ!と言っている。そうすると例えば僕の例のように歪んだ環境が見えてくる場合もある。今回僕が本音を言えばひょっとしたら店長の歪んだ行動を暴けたかもしれない。辞める時は辞める時で色んな理由があるのだが実はそれが組織にとって大きなヒントになっている事が多い。